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「ウイルス療法」で脳腫瘍治療 東大が国内初の治験へ 岡崎明子 2014年12月19日03時05分
<noscript></noscript> がん細胞をウイルスに感染させて破壊する日本初の「ウイルス療法」の治験を脳腫瘍(しゅよう)の患者で始めると、東京大医科学研究所が18日、発表した。ウイルス療法は手術、抗がん剤治療、放射線治療に次ぐ第4の治療法として期待されている。研究チームは、3~4年以内の実用化を目指す。
対象は、脳腫瘍の中でも最も治療が難しい「膠芽腫(こうがしゅ)」で、手術でがんを摘出後、放射線と抗がん剤を使ってもがん細胞が残っていたり、再発したりした30人。口唇ヘルペスウイルスの遺伝子を改変し、がん細胞だけで増殖し、正常な細胞では増えないようにした。このウイルスを針で腫瘍に注入して、がん細胞に感染させて破壊する。
安全性を確認するための臨床研究では、副作用はほとんどなかった。通常診断から1年ほどの平均余命だが、10人中3人が3年以上生存した。今回は医師主導で治験を行い、生存期間がどの程度延びたか、治療効果をみる。
この治療用に改変したウイルスは、あらゆる固形がんに応用できる可能性があるという。現在、前立腺がんと嗅神経芽細胞腫でも臨床研究を進めている。藤堂具紀教授(脳腫瘍外科)は「製薬企業の協力を得て実用化を目指したい」と話す。(岡崎明子)
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