化粧品会社会長からの8億円借入問題で政治資金規正法違反罪などで大学教授らから告発状が出されていたみんなの党(解党)元代表、渡辺喜美前衆院議員(62)について、東京地検特捜部が不起訴処分とする方向で検討していることが24日、関係者への取材で分かった。
渡辺氏は平成22年と24年、化粧品会社ディーエイチシー(DHC)の吉田嘉明会長(73)から計8億円を借り入れていたことが今年3月に判明。党の調査によると、借入金の大半は党へ貸し付けられ、24年衆院選時の供託金などに使用されていた。
しかし、渡辺氏の政治団体の政治資金収支報告書には貸借が記載されておらず、「借入金は報告書に記載義務がある政治資金に当たる」として、大学教授らが同法違反罪などで特捜部に告発状を提出していた。
また今年10月には、渡辺氏が代表を務める政治団体「渡辺美智雄政治経済研究所」の★関連口座から22年に★9000万円を借り入れていたことも発覚。同団体の収支報告書にも支出の記載は★なかった。
渡辺氏側はこれらの資金について「8億円は★個人的な借り入れ。9000万円は政治団体の会計から★切り離された口座で、違法性は★ない」と説明。今月行われた特捜部による聴取でも、渡辺氏は同様の説明をしたとみられる。特捜部は証拠を★検討した結果、収支報告書に記載義務がある政治資金と★認定するのは困難との見方を強めているもようだ。
渡辺喜美氏、金銭借り入れ問題 嫌疑不十分で不起訴処分 2015年 01月14日 18時41分 提供元:FNNニュース 元みんなの党代表の渡辺喜美氏の金銭借り入れ問題で、東京地検特捜部は14日、渡辺氏を嫌疑不十分で不起訴処分とした。化粧品会社会長から借りた8億円が、政治資金収支報告書に記載されていなかったことについて、起訴するに足りる証拠がないとした。 「渡辺喜美氏に8億円」DHC会長貸し付け 週刊誌報道2014年3月26日00時52分 みんなの党の渡辺喜美代表に対し、化粧品大手ディーエイチシー(DHC、東京都港区)の吉田嘉明会長が★計8億円を貸したとする手記が26日発売の★週刊誌「週刊新潮」に掲載される。貸し付けは渡辺氏側からの依頼によるものという。一部は返済されたものの、借入残高は★約5億5千万円に上ったとされる。
一方、渡辺氏は衆院に提出した2012年12月16日時点の★資産報告書には★借入金の残高が★2億5千万円と記載しており、手記の額とは★食い違いがある。仮に借入金の一部を政治活動や選挙運動に使い、その旨を★収支報告書に記載してい★なかった場合は、政治資金規正法や公職選挙法に★抵触する可能性がある。
同誌によると、吉田氏は10年7月の参院選前の6月に★3億円、12年12月の衆院選前の11月にも★5億円を渡辺氏の★個人名義の口座に振り込んだという。10年の3億円については渡辺氏側から★借用書を受け取ったが、12年の5億円については借用書は送られてこ★なかったという。
渡辺氏の事務所は「発売前で記事を見ていないのでコメントできない」としている。渡辺氏の関係者は、個人的な借り入れだとしたうえで、利子を払っており、返済の意思もあることから問題はない、との認識を示している。