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東京女子医大病院で昨年２月、麻酔薬プロポフォールの大量投与後に２歳男児が死亡した事故で、投与量がピークに達した時間帯に医師の署名が医療記録になかったことが、朝日新聞の入手した資料でわかった。「特定機能病院」の要件を定めた医療法の規定に触れるおそれがある。厚生労働省と東京都は２６日、病院へ立ち入り検査に入り、男児ら小児患者が死亡した一連の問題で再発防止策がとられているか調べている。
東京女子医大病院は高度な医療を提供する特定機能病院で、診療記録を備えておくことが医療法で義務づけられている。今回の記録の不備は、厚労省が特定機能病院の承認を取り消すかどうかの判断に影響を与える可能性がある。
男児は昨年２月１８日、首のリンパ管腫の手術後に集中治療室へ。病院関係者や資料によると、プロポフォールの投与には、ベテランから研修医まで麻酔科医６人が交代であたった。集中治療室で人工呼吸中、この薬剤を小児に鎮静用で投与するのは「禁忌」であると認識していたとされる。
小児患者に不正麻酔問題、東京女子医大に立ち入り検査 麻酔「悪影響否定できず」 東京女子医大の外部委報告書 麻酔薬、２０施設が子供に使用 「禁忌」の人工呼吸中 麻酔の異常投与、奪われた我が子「なぜ見過ごされた」 不正麻酔１６児に危険量 成人の２倍超も 東京女子医大