８年軟禁状態妻の劉霞さん病気の治療を理由にドイの出国認めたノーベル平和賞 劉暁波氏死去１年 各地追悼集会

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◆ノーベル平和賞 劉暁波氏死去１年 各地で追悼集会へ　2018年7月13日 4時32分

中国の民主化運動の象徴的な存在で、服役中にノーベル平和賞を受賞した劉暁波氏が死去してから13日で１年になります。香港など各地で追悼集会が予定される中、中国での軟禁状態が解かれ、ドイツに出国した妻の劉霞さんが現地での集会に出席するかどうか動向が注目されています。

劉暁波氏は、中国の民主化運動の象徴的な存在で、服役中の2010年にノーベル平和賞を受賞し、去年７月13日、がんのため、亡くなりました。

死去から１年となる13日は、香港や台湾、それに日本など各地で追悼集会が予定されていますが、中国本土では、当局が民主化を求める動きが活発になることを警戒して追悼の動きを抑え込んでいます。

一方、中国政府は劉氏がノーベル賞を受賞した直後から★８年近くにわたって軟禁状態に置いていた妻の劉霞さんについて、今月10日、病気の治療を理由にドイツへの出国を認めました。

劉霞さんは、ドイツに到着したあと、病気の治療にあたっていると見られますが、現地で面会した友人はドイツでの追悼集会に出席する可能性があるという見方を示しています。

劉霞さんは、家族を中国に残していることから、中国政府に批判的な意見など、劉暁波氏をめぐって自由に発言することは難しいのではないかという指摘もありますが、追悼集会への参加や今後の発言など動向が注目されています。

米で集会 中国政府の対応を批判
劉暁波氏が死去してから１年になるのにあわせてアメリカの首都ワシントンでは有力政治家などが参加する集会が開かれ、中国政府の対応を批判しました。

アメリカの人権団体などがワシントンの連邦議会議事堂の前で行った集会には連邦議会の議員や人権活動家などおよそ７０人が集まりました。

このなかで劉氏のノーベル平和賞の授賞式に出席した民主党の下院トップ、ペロシ院内総務は「民主主義の将来にむけた劉氏の闘いを、これからも引き継いでいくべきだ。アメリカは中国が基本的な人権を軽視していることについてはっきりと主張する道義的責任がある」と述べ、アメリカ政府は中国政府に対し、政治的な理由などで拘束されたすべての人の解放を求めるべきだと訴えました。

また、ワシントンにある中国大使館の前の通りを劉氏の名前に変えることを訴えている共和党の有力議員、クルーズ上院議員は「劉霞さんが解放されたのはわれわれ一人ひとりが中国政府の行いに光を当て、人類の自由を主張してきたからだ。今後いっそう努力しなければならない」と述べました。

アメリカと中国との間では貿易問題をめぐって対立が鮮明になっていますが、人権問題をめぐっても中国に対する根強い不信感があることをうかがわせています。

主催者は「アメリカ政府は貿易問題について中国と話し合う場で人権問題も取り上げるべきだ」と話していました。
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