特別警報、京滋の4市町周知せず 法律違反か 京都新聞 9月18日(水)9時9分配信
台風18号による豪雨を受け、京都府と滋賀県に16日に発表された全国初の特別警報で、京田辺市と木津川市、滋賀県日野町と竜王町が、
【★気象業務法】で義務づけられている住民への周知措置をしていなかったことが17日、京都新聞社の調べで分かった。
特別警報は直ちに命を守る行動が必要な時に出される。4市町は「住民の不安をあおる」などの理由で周知を見送った。気象庁は「気象業務法★違反の可能性があり、大変残念」としている。
大雨特別警報は、数十年に1度という雨量が観測された16日午前5時5分に、京都府と、豊郷町を除く滋賀県の全域に発表された。
特別警報の発表を住民に周知しなかった京田辺市の井上秀之危機管理監は★「発表時は外が暗く避難が危険で、住民を不安にさせてはいけないと考えた」と説明。
同市は午前6時に避難準備情報を独自に出して広報車などで伝えたが、特別警報については触れ★なかった。
木津川市では、避難準備情報の発表を用意していた最中に特別警報が出た。
特別警報は伝え★ず、午前5時25分に避難準備情報だけを自治会長などに電話連絡した。同市危機管理室の辻克哉主幹は「身の安全を最優先にしてほしいという意図は伝わった★はず」としている。ただ、「周知方法として不十分だったかもしれない」と話している。
日野町も「暗い時間帯で、住民に★かえって混乱を招くおそれがあった」と説明した。
気象庁は「特別警報の発表自体が重大な危機が迫っていることを速報する趣旨なので、できる限り多くの人に伝えてほしい」とした上で、「今回、各市町村がどのように周知したのか聞き取りを検討する」としている。
同庁によると、台風が接近した15日から16日にかけ、京田辺市では48時間雨量で276・5ミリ、東近江市で222・5ミリの観測史上最大の雨を観測した。
京都大防災研究所の牧紀男准教授(防災学)は「特別警報は非常に命の危険が迫っているという情報なので、発表時刻に関係なく直ちに伝える必要がある。周知は法律でも決まっており、伝えない判断をするべきでない」と指摘している。
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<台風18号>4市町、特別警報を住民へ周知せず 毎日新聞 9月18日(水)11時43分配信
台風18号で気象庁が16日午前5時5分に京都、滋賀、福井の3府県に全国初の特別警報を出したが、滋賀県の竜王、日野両町と京都府の京田辺市と井手町が、
【★気象業務法】で★義務づけられた住民への周知措置をとっていなかったことが18日、分かった。
気象庁企画課は「周知措置は★必ずとってほしい。ただ、自治体がほかの対応に追われていたのであれば、周知の仕方について気象庁としても検証する必要がある」としている。【村松洋、南良靖雄、伴丈伸治】
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